ヤマハ車の製造証明書の発行終了

2026年4月30日消印を持ってヤマハ発動機株式会社から、製造証明書の発行業務を終了するとの通知がありました
後ほど詳しく解説いたしますが製造証明書は、並行輸入車の登録の際に必要となる場合のある資料です

結論から申し上げると製造証明書の発行が不可となると、結果的に国内での登録が困難となる車両が存在します

そもそも並行輸入登録とはメーカーによる正規輸入以外の方法で、輸入された車両を登録する行為です
製造証明等の発行に関してはメーカーのご厚意によるものでした
これまで多数の車両で発行頂いた事を深く感謝いたします

ですが全てのヤマハ車両で並行輸入登録が不可能となる訳ではありません
こちらでは製造証明書の役割から登録が困難な例、代替手段などを解説いたします

並行輸入登録の必要書類とは

こちらは以前にも必要書類解説の際に解説しております
合わせてご覧頂けますと幸いです

並行輸入登録においては大まかに下記の書類が必要となります
通関証明書
製造年を証明する資料
原動機性能に関する資料

製造証明書は製造年を証明する資料の一種となります
年式は保安基準適合年月日の決定に必要です
保安基準適合年月日とは簡単に申し上げますと車検を受ける基準です

2026年に並行輸入車を登録する場合、本来であれば2026年の基準にて車検に適合する必要があります
ですが昭和のバイクでは現在の排ガス規制等に対応できません
そこで製造年を証明する資料を合わせて提出する事で、その製造年を保安基準適合年月日とし車検が受験可能となる制度を利用し登録する形となります
ですので旧車を登録する際には製造年の証明が必須となります

製造年を証明する資料の例

製造年の証明には下記の資料が使用可能です

①日本国外務省が発行した登録証
②自動車通関証明書の写し
③税関の押印がある輸入(納税)申告書
④打刻届出書(二輪自動車等に限る。)の写し
⑤輸出国の権限ある政府機関その他の公的機関の自動車検査証、自動車登録証その他の証明書
⑥日本自動車輸入組合が発行した輸入自動車製作日証明書の写し
⑦当該並行輸入自動車を製作した者が発行した製作日証明書の写し
⑧COC ペーパーの写し
⑨船荷証券又は航空貨物証書の写し
⑩FMVSS ラベル又は CMVSS ラベル(MFDステッカー)を撮影した写真
⑪車台番号又はシリアル番号の様式の解説資料
⑫自動車製作者等の資料

①⑥⑧に関しては一般的な並行輸入では使用いたしませんので割愛します
②③④⑨に関しましては実質的に通関日が製造年となりますので、こちらも割愛します

資料の詳細解説


輸出国の権限ある政府機関その他の公的機関の自動車検査証、自動車登録証その他の証明
こちらは所謂「現地タイトル」や「ピンクスリップ」に該当する資料となります

輸出国側の車検証の様な物で、多くに車両の製造年が記載されています
上記であれば赤枠内が年式となります
車両本来の年式=保安基準適合年月日となります
基本的にはこちらが付属する車両をご購入頂くことをおすすめいたします

当該並行輸入自動車を製作した者が発行した製作日証明書の写し
こちらは製造証明書となります
主に現地タイトル、MFDステッカー等が付属しない車両の登録に使用します
メーカーに発行依頼を行い交付される資料ですが、メーカー側に発行する義務は無く発行はあくまでメーカーのご厚意による物となります

こちらは排ガス規制対象外となる平成11年前後以前に車両が製造された事を
証明する資料として交付されます
保安基準適合年月日も製造証明書に記載された年度となりますので、本来の制作年度と異なる基準で車検に適合する必要があります
具体的には
・ヘッドライト常時点灯
・近接騒音99db
等の対象となります

可能な限り、現地タイトル付きの車両をお買い求め頂くことをおすすめいたします

⑩FMVSS ラベル又は CMVSS ラベル(MFDステッカー)を撮影した写真

こちらはMFDステッカーなどが該当します
自動車製造者、車体番号、製造年度が記載されている場合はこちらの写真を持って製造年の証明が可能です

尚、MFDステッカー付きの車両は一部に限られます
また過去に偽造が横行した都合上、審査は真正を厳格に照会し判断が行われます
使用不可能な物も存在しますのでご注意ください

⑪⑫その他

こちらはメーカー発行の資料で車体番号から年式が特定可能なケースで使用可能です
使用の可否は運輸支局ごとの判断となりますが、多くの場合で使用不可と判断されます

今回で登録不可能となった車両とは?

上記の通り、製造年を証明する資料は多数の資料が使用可能で製造証明書はあくまでその一種です
ヤマハ製の車両においても
・現地タイトル付きの車両
・MFDステッカー付きの車両

は並行輸入登録を行う際に製造証明書は不要ですので引き続き登録が可能です

しかし上記の2点が付属せず、その他の製造年を証明する資料をご用意頂くことが難しい車両の場合、製造年の証明が出来ませんので現在の基準で車検に適合する必要があります
また並行輸入に関する書類審査段階でも、各種技術基準に適合する事を証明する資料の提出が必要となりますので登録は非現実的となります

また登録が不可能となった車両といたしまして
原動機性能に関する資料を手配する事が難しい車両も挙げられます
こちらは並行輸入登録の書類審査の際に提出を行う
所謂「諸元表」と呼ばれる資料となります

記載が必要な事項といたしまして
原動機型式
最大出力及びその発揮回転数
総排気量(こちらは代替資料あり)
が記載された自動車製造者発行の資料となります
国内車両であればサービスマニュアル等に記載されておりますが、海外限定車両の場合は
海外マニュアルに原動機型式等の記載が無く資料として使用する事が出来ません

この様な場合、ヤマハエンジン単体の資料の発行依頼を行う事が可能でした


こちらも2026年4月30日をもってヤマハからの発行が終了します
尚、上記の資料は車体番号ごとに交付される資料となりますので、同じ原動機型式4V8の異なる車体番号の車両を登録する際には資料として使用する事が出来ません
その車体番号1台のみ有効の資料となります
上記の通り、原動機の性能を証明する事が困難なヤマハ製海外限定車両は、今後登録を行う事が難しくなったのは事実です

具体例といたしましては
・XJ400(4V7等)
・RZ500(52X、53G等)
・XJ500(5N4等)
・XJ550(4V8等)
は資料の手配がかなり困難となります
上記の車種等で現在、購入をお悩みの方は期間内に購入及び資料の手配を頂くことをおすすめいたします

反対に国内と同原動機型式のRD400で現地タイトル付き車両等であれば
今後も特に支障無く登録は可能です

弊所では上記のような場合も資料の手配を行う事が可能な場合があります
お気軽にお問合せ頂けますと幸いです