250cc以上のバイクには車検があります
憎い憎い車検があります
これが嫌で軽二輪を選ぶ方も多いのでは無いでしょうか?
この車検、ショップで通すと素通しでも5万円程度かかる厄介な物ですが
自身で陸運局まで車両を持ち込むユーザー車検を行う事で
大きく費用を抑える事が出来ます
慣れると決して難しい事ではありませんし、それなりに達成感もあります
こちらでは並行輸入登録にも関わるユーザー車検に関する手続き方法を
書類の記載方法も含め紹介します

そもそも軽二輪と車検のある小型二輪で維持費の違いは?

軽二輪(126cc~250cc)小型二輪(251cc~)
車検不要必要(新規登録時3年、以降2年ごと)
車両の持ち込み不要必要
自賠責保険8,920円(24か月)8,910円(25か月)
重量税新規登録時に4,900円初回:3年5,700円
以降2年3,800円~5,000円
軽自動車税3,600円6,000円
検査費用(車検時の印紙代)初回:2,400円
継続:2,100円

上記費用は2026年5月段階の価格となります
意外と軽二輪と車検の必要な小型二輪では維持費は変わりません
勿論、上記は印紙費用及び税金や強制保険(自賠責保険)のみの費用となり
車検代行や各種整備を依頼した場合は、追加の費用が発生いたします
ちなみに小型二輪の中で排気量による区分はありませんので
260ccのモンテッサだろうが、6000ccのボスホスだろうが費用は同じです

尚、重量税は2年で3,800円から5,000円となっていますが
登録12年まで:3,800円
登録17年まで:4,600円
登録18年経過:5,000円
と初年度登録時からの経過年数が長くなる程、重量税も高くなります
なぜ古い物を大事に乗ると税金が上がるのだ!

実際の車検の流れ

それでは必要書類の前に車検受験の簡単な流れをご紹介します
新規登録、継続車検も大まかには同じ手順となります

①車検の予約

②陸運局に車両の持ち込み

③陸運局内で検査票の発行

④重量税・検査費用の印紙を購入

⑤検査レーンで車検の受験

⑥登録窓口で各種書類の提出

⑦新車検証交付


①車検の予約

まずは受験先の陸運局へ車検の予約を行います
車検はお住まいの住所(使用の本拠)を管轄とする運輸支局等となります
不明な場合はこちらの国土交通省のページよりご確認ください

以前は突然、陸運局に赴いても何とかなりましたが
現在は予約番号が無いとレーンにすら入れて貰えません
門前払いです
予約はオンライン予約システムを使うと便利です
手続き方法が不明な場合は、陸運局に直接電話を行うことで予約も可能です

②陸運局に車両の持ち込み

予約日に陸運局まで車両を持ち込みます
車検切れ状態のバイクは公道を走行する事が出来ません
この様な場合
・積載車に積んで陸運局まで持ち込む
・仮ナンバーを取得し自走で持ち込み
の2つの方法があります

仮ナンバーはお住まいの市町村役場で取得が可能です
尚、仮ナンバーの発行には事前に自賠責保険に加入する事が要件となります
小型二輪はコンビニ等で加入する事が出来ませんので、保険代理店やバイクショップ等で加入を行ってください
積載の場合は陸運局内の窓口で加入が可能です
保険期間は車検受験日から車検期間満了日までを含む形で加入する必要があります

例:2026年4月15日に車検を受験予定
  →車検期間は2026年4月15日~2028年4月14日
   →保険期間は25か月で上記期間を内包すればOK

③陸運局内で検査票の発行
まずは検査票を手に入れましょう
こちらは陸運局内の机等に備え付けれられています
また発券機に車検証等のバーコードを読み取らせる事で
一部項目が記入済みの検査票が発行されます
並行輸入に関する新規登録の場合は、通関証明書にバーコードが
存在しませんので備え付けの物を記入しましょう

検査票の記入方法
①受験区分に◯を付けます。
②継続等の場合はナンバープレート番号を記入します
③原動機型式です。一連番号は不要です。車検証等に記載されている物を記入しましょう
④車体番号を全て記入します
⑤予約番号です。オンライン経由の場合は予約時のメール等に記載があります
⑥受験される方の氏名を記入します
⑦受験者の関係を選びます
⑧電話番号です
⑨印紙です。次項目で解説します

④重量税・検査費用の印紙を購入

続いて重量税、印紙等の購入です
陸運協会の窓口に向かいましょう
こちらでは
・検査票
・重量税納付書
・手数料納付書
にそれぞれ印紙を購入し貼付けを行います
尚、納付書は窓口での印紙購入時に貰うことが出来ます
それぞれ受付の方に車検証を提示し、申請内容(継続車検・名義変更・新規登録など)を伝えましょう
並行輸入の場合は通関証明書を提示しましょう
内容に応じた代金を支払うと、印紙を貼り付けた状態の納付書が貰えます

手数料納付書

①ナンバープレートの番号、無い場合は車体番号を記入します
②所有者、又は使用者の氏名を記入
③申請者、又は代理の場合は代理人の氏名を記入
その他項目は窓口の方がチェックを入れてくれますので、対応不要です
印紙費用は登録内容を窓口に伝えると指示されます

重量税納付書

①提出日を記入
②ナンバープレート番号、無い場合は車体番号を記入
③車検期間にチェック。新規登録時は3年、その他は2年です
④使用者の氏名、住所を記入
⑤自家用、又は事業用の区分をチェック。事業ナンバー以外は自家用です
自動車区分は窓口の方がチェックを入れてくれます
印紙費用は車検証等を提示し、登録内容を伝える事で指示されます

検査票
先の項目で解説した検査票です
こちらにも印紙が必要となります
印紙費用は車検証等を提示し、登録内容を伝える事で金額を指示されます

⑤検査レーンで車検の受験

検査レーンでの手順は以下でも証明しますが、上記の自動車技術総合機構(車検等を担当する独立行政法人)が作成した動画が非常に分かりやすいです
実際に検査を行う方々が撮影した動画ですので、大変参考になります

大まかな検査の流れは以下の通りです

①車体の検査(寸法・保安器類等)

②騒音検査

③排ガス検査(排ガス規制対象車両のみ)

④ブレーキ検査

⑤スピードメーター検査

⑥ヘッドライト検査(光量・光軸)

⑦機械に検査票を通し押印

それぞれの簡単に注意点

①車体の検査
検査項目は大まかに下記の通りです
・車体番号、エンジン番号(原動機型式)の確認
・灯火類(ヘッドライト、ウインカー、ホーン、ブレーキランプ、後部反射板)
・ハンドルロックの動作確認
・ギア表示(1→N→2→3→4→5等)の確認
・乗車定員に応じた装備(タンデムベルト、タンデムステップ等)
・走行距離の確認
・寸法の計測

ブレーキランプに関しては5w~30w以下で15㎝²以上の照明部が必要です
また動作前から動作後に3倍以上の光度が必要です

ウインカーは10w~60w以下で75㎝²以上の照明部が必要です
また左右で150mm以上の間隔、地上より2.3m以下に取り付ける必要があります
上記基準を満たす場合は、ブレーキランプ一体型でも車検適合です
CBX400F等は元から一体型ですね
点灯頻度は作動時に60~120回/分となります
ハイフラ状態では不適合となりますので気を付けましょう

ヘッドライトは平成10年3月31日以降製造の車両は常時点灯が必要です
また平成17年12月31日以前製造の車両は淡黄色レンズも適合です
光量は走行用で15,000cd以上が必要です
旧車の場合は中々厳しい数値ですので、バッ直リレー等を準備していきましょう
リレーがあればW1だろうがベーツライトだろうが通せます

後部反射板はリフレクターの事です
大抵の車両はブレーキランプ(尾灯・制動灯)のレンズにリフレクターが内蔵されています
色は赤色のみ、10㎝²以上の面積が必要です
100均等で販売されているリフレクターシールでも適合です
検査員が手持ちのライトで照らし、反射すればOKです

ハンドルロックは意外と曲者ですね
特に足回りを交換している車両では中々大変です
色々要件がありますが主な物は
・ロック時にハンドルを動かせない、又は直進出来ない様な作りである事
・鍵が必要
・ロック機構自体は車体に取付けられていなければならない事
・ハンドルへの200Nのトルクに耐えられる作りである事
が大まかな要件です

大切なのは機構が車体に取り付けられている事が要件である事
要するにU字ロックや南京錠等の車体から取り外せる物はNGです
ちなみにこの「取付け」というのは工具を使用しなければ、機構が外せないという事
要はボルト固定であればOKです
尚、車体に取付けられていればメインスイッチ(キーシリンダー)一体型である必要はありません

安く済ますのであれば、フレームネック下辺りに鍵付きヘルメットロックをボルト固定
このボルトにワイヤーロープを共締めしておきます
動作時はワイヤーをフロントフォークに引っ掛け、ヘルメットロックに通し施錠
この状態で直進が出来ない様になっていれば車検適合です
これでもう足回り流用でいちいちステムシャフトに穴を開けずに済みますね



ギア表示は大抵の純正スプロケカバーであれば、元から刻印があります
無ければシールを貼るなり、マジックで書くなりでも対応可能です

乗車定員に応じた装備は2人乗り登録ならシングルシートカウル等は外していきましょう
2人乗り登録の場合は他にもタンデムステップ、タンデムベルト、又はタンデムバー等も必要となります

寸法の計測は車検証の数値から検査時の車両が長さ±3cm / 幅±2cm / 高さ±4cm以上の変化がある場合、構造変更が必要となります
尚、構造変更自体は簡単な手続きですので特に気にしなくても結構です
類別区分番号の枠内記載等に興味が無い場合は、バンバン構造変更してください
ですが構造変更+一部項目のみ不合格の場合、その項目のみの後日の再検査が出来ません
その場合は後日に初めから受け直しとなります

②騒音検査
1985年以前製造の車両であれば、消音器(サイレンサー)が装着されていれば基本的には素通しです
直管は音量に関わらず不適合です

1986~2000年の場合、近接騒音99dbが基準となります
2001~2014年の場合、近接騒音94dbが基準となります
2014年以降の場合、車種ごとに±5dbの規制値が設けられます

計測方法はマフラー排気口から45度の角度で50cm離した位置に計測器を置き
最大出力発揮時回転数の50%(5000rpm未満の場合は75%)時の音量を計測します
→確か上記回転数を3秒ほど維持し、元に戻しアイドリングが安定するまでの最大音量を計測する筈です。うろ覚えで申し訳ありません
検査時は基本的に検査官が操作しますので、覚える必要はありません
明らかにおかしな回転数で検査された場合は、諸元等を提示し再検査を依頼しましょう

99dbは2st集合チャンバー、大型車のショート管には中々厳しい数値
並行輸入車は可能な限り現地タイトルで実際の製造年度を保安基準適合年月日に設定したいところです

最大出力発揮時回転数は車検証に記載されている場合が多いのですが、一部車両では記載が無い場合があります
国内にて指定自動車が存在する場合などデータが存在する車両は検査官が回転数を調べてくれるのですが、マニアックな車両はそれも無い場合があります
簡単な諸元等を提示出来るよう用意していくのも良いかと思います

③排ガス検査
アイドリング状態を維持し、検査棒をサイレンサーの中に突っ込みます
古いポンコツばかり乗っていますので、この項目に関しては全く分かりません
申し訳ありません

④ブレーキ検査
テスター台に前後のタイヤを乗せると、ローラーによりタイヤが回転します
その状態で案内パネルの指示に従いブレーキをかけ、規定時間内に回転が停止すればOKです
規定は緩く自走可能な車両であればまず落ちません
W1のフロントドラム等でも問題なく通ります
尚、操作に自信が無い場合や手順が不明な場合は検査官に申し出ましょう
付き添って解説してくれます
慣れないとバランスを崩しやすいです
立ち転けされる方も見受けられますので、初回は遠慮なく検査官に立ち会いをお願いしましょう

スピードメーター検査
ブレーキ検査と同じくローラーにタイヤを乗せ回転させ、メーターが40km/hを指した時点でスイッチを離します
実際の数値とメーターの速度表示のズレが一定以内であればOKです
尚、平成18年12月31日以前製造の車両は旧基準で検査を行う事が可能でズレの許容範囲が少し増えます
許容範囲はかなり広く、相当いい加減なメーターで無ければ大概は通ります
不測の事態に陥った際は以下の言葉を思い出してください
「~フットスイッチを離してください」からゆっくり数えて11~12秒

⑥ヘッドライト検査(光量・光軸)
旧車の鬼門、ヘッドライト検査です
検査方法自体は案内パネルに従うだけですので、初回の方でも迷うことは無いかと思います
問題は検査内容
光軸はともかく、光量は専用の機械で無ければ計測出来ませんので車検前に自身で確認を行う事が出来ません
ハーネス自体が劣化している旧車の場合、バッ直リレーを装着していくと安心です
またヘッドライトレンズ自体の劣化で光軸が合わない場合も存在します
内部のリフレクターに剥がれが無いか、割れや激しい曇等が無いか事前に確認をおすすめします
光軸も自身で調整は中々難しい為、車検場に隣接したテスター屋さんで調整をお願いすることをおすすめします
親切なテスター屋であれば替えバルブの販売やバッ直リレーのレンタルがある事も

機械に検査票を通し押印
多くの場合では検査レーンの出口付近に専用の機械が設置されています
こちらに検査票を差し込むと、検査終了のスタンプが押されます
その後、検査官により検査票の確認及び押印が行われ車両検査は終了となります

登録

車両検査の合格後はいよいよ登録です
大まかな流れは以下の通りです

  1. 登録窓口に各種書類を提出
  2. 待機
  3. 車検証の交付
  4. ナンバープレートの購入
  5. 車検終了!

各種書類は以下の通りです
検査票
手数料納付書 ※
重量税納付書 ※
使用者の住所を証する書類(住民票等)
申請書(様式)
譲渡証
自賠責保険証明書
小型二輪車取得税自動車税申告書

※マークは既に解説済みの項目です

各種書類の記入方法

申請書

こちらはユーザー車検の場合、新規登録又は継続車検の2パターンがありますのでそれぞれ解説いたします

「新規登録」

①検索区分 中古新規登録時・並行輸入登録時は「新規登録」にチェック
②業務種別 「1(新登録)」を記入
③種別等 左から「ー」「2」「1」
④有効期間 通常は「2」、並行輸入は「3」
⑤自動車登録番号 返納証等の番号を記載。並行輸入等は空欄
⑥車体番号 車体番号の下7桁を記入。よく分からなければ全て記載でOKです
⑦氏名、住所コード、番地等を記入
住所コードの検索はこちら
⑧使用者等 通常は全て1
⑨申請人等 先の項目通りに記入。使用者等は同上でOK
⑩旧所有者 返納証の内容に従い記入。並行輸入は空欄
⑪使用の本拠 「使用者住所と同じ」と記入。異なる場合は住所を記入
 横の年月日には申請日を記入
⑫登録の原因と日付 「売買」等及び行われた日付を記入

「継続車検」

検索区分 中古新規登録時・並行輸入登録時は「新規登録」にチェック
業務種別 「1(継続)」を記入
種別等 左から「ー」「2」「1」
有効期間 通常は「4」
車体番号 車体番号の下7桁を記入。VINコード等で分からなければ全て記載
自動車登録番号 返納証等の番号を記載。並行輸入等は空欄
申請人等 車検証の内容に従い記入
使用の本拠 「所有者住所と同じ」と記入。異なる場合は住所を記入

税申告書

①申告区別 「2」(新規取得(中古車))を記入
②取得原因 合致する内容を選択肢の番号を記入
③日付 提出日の日付を記入
④旧車両番号 車検証に記載の旧ナンバープレートを記入※
⑤取得・売買・廃車等年月日 購入した日などです
⑥初度検査年月日 車検証記載の年月日を記入※
⑦納税義務者 税金を支払うべき所有者等の情報を記入します
⑧所有者・使用者 通常は「納税義務者と同じ」です。異なる場合はそれぞれ記入
⑨旧所有者等 車検証記載の内容を記入します※
⑩各種諸元 車検証記載の内容を記入します
⑪主たる定置場 通常は所有者住所で問題ありません
⑫所有形態 通常は「1、自己所有」です
⑬ご自身での申請の場合は空欄で問題ありません

※マークは並行輸入登録の際は記入は不要です

譲渡証

譲渡証は基本的に旧所有者(並行輸入の場合は輸入者)が発行する書類です
①車両情報等 車検証等の内容に従い記入
②譲渡人 二輪の場合、個人法人に関わらず押印は不要です
③譲受人 日付は購入日等を記入します。押印は不要です


必要書類は以上です
あとは全ての書類を窓口に提出し、交付を待つだけ!
新規登録時は車検証の交付後、ナンバープレートを購入します
尚、申請様式の記入が難しい場合は陸運局近辺に行政書士(通称代筆屋)が多数ある筈ですのでそちらに依頼するとスムーズです